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「合わせて」と「併せて」の違いは?意味を理解して使い分けよう!

新社会人になると、学生時代までは、あまり意識していなかった漢字の使い方で悩む場面が増えてきます。

同音なので、これまでは特に気にせずに使っていた言葉が、ビジネス文書や公用文書では違う単語としてそれぞれ使われていて、驚かれた事もあるのではないでしょうか。

今回は、そういった、同音だけれど違う使い方をしている言葉の中から、「合わせて」と「併せて」を取り上げてみました。

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「合わせて」と「併せて」は同じ意味の言葉?

まず最初に、同じ「あわせて」という読み方をする2つの言葉の違いを、その意味から探ってみます。

「あわせて」を辞書で調べると、「合わせて/併せて」と書かれた上で、

①(副詞的に用いて)総計して。全部で。

②(接続詞的に用いて)その上さらに。同時に。

と記載されています。

このように、多くの国語辞典では、「合わせて」と「併せて」は同じ単語として扱われています。

ですが、実際、ビジネス文書や公用文書では、「合わせて」と「併せて」は違う意味を持つ単語として使用されているのです。

そこで、ビジネス文書及び公用文書での「合わせて」と「併せて」の意味と使い方を、それぞれ調べてみました。

「合わせて」の意味と使い方

まず、「合わせて」の方から調べてみました。

「合わせて」は、最初の項において辞書で調べた結果の①の、

「総計して。全部で」

という意味で使われています。

こちらの「あわせて」で使われている漢字の「合」という漢字を含む熟語を並べてみると、意味を理解しやすいと思います。

熟語の例を挙げます。

  • 合計:[意]二つ以上の数値を合わせまとめること。また、そのようにして出した数。
  • 合算:[意]一緒に合わせて計算すること。合計。
  • 合致:[意]ぴったり合うこと。一致すること。

「併せて」の意味と使い方

次に、「併せて」を調べてみました。

「併せて」は、最初の項において辞書で調べた結果の②の、

「その上さらに。同時に」

という意味で使われています。

こちらの「あわせて」で使われている漢字の「併」という漢字を含む熟語を並べてみると、意味を理解しやすいと思います。

熟語の例を挙げます。

  • 併用:[意] あるものを他のものとともに用いること。
  • 併記:[意] 並べて書くこと。あわせて書き記すこと。
  • 併行:[意] ならんで進むこと。二つ以上のものが同時に行われること。

「合わせて」と「併せて」を使い分けてみる

以上の、2つの「あわせて」の意味を頭に入れて、例文をいくつか挙げてみます。

(1) 実行する時期をあわせましょう。

(2) A案とB案をあわせてご検討下さい。

(3) あわせて深くお礼申し上げます。

(4) これはAとBをあわせて作った飲み物です。

それぞれ、どちらの「あわせて」を使うか、お分かりになりましたか?

正解は、(1)と(4)が「合わせて」、(2)と(3)が「併せて」です。

(1)は実行する時期を合致させよう、という意味、

(4)は2つの物を混合して1つのものを作ったという意味、

なので、「合わせて」を当てます。

(2)はA案とB案を並行して検討してほしいという意味

(3)は他の件と併行してお礼を申し上げるという意味、

なので、「併せて」を当てます。

それぞれ、「合わせて」と「併せて」の言葉の意味を理解すれば、使い分けは難しくありません。

それぞれの言葉と、それぞれの意味の項に挙げた熟語をセットで覚えると、より理解しやすいかと思います。

「合わせて」と「合算」、「併せて」と「併行」、という形で覚えるのをお薦めします。

 

まとめ

「合わせて」と「併せて」の意味と使い方について、ご理解いただけたでしょうか。

ビジネス文書や公用文書では、どちらも多用される言葉ではないかと思います。

意味を理解して、正しく使い分けられるようにしていきましょう。

 

 

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