あなたは、銀行にお金を預けていますか?
学生時代は銀行口座を作った事のない人でも、仕事をするようになると、勤め先から銀行口座を聞かれるのではないかと思います。
昔は、給料は現金手渡しなのが多かったのですが、現代日本では、いえ他の国でも、給料が銀行振込なのが普通になっていますよね。
口座開設の手続きや、入出金の手続きをする時、口座の欄に「普通」と並んで「当座」という文字があるのに気づいた方、「当座」って何だろう?と思いませんでしたか?
今回は、その「当座」に当たる「当座預金」と「普通」に当たる「普通預金」について、そしてその2つの違いについて、解説していきます。
当座預金について
まず、最初に、当座預金について解説します。当座預金を辞書で調べてみると、
銀行に当座勘定口座を設けている取引先が、小切手・手形の支払資金として預け入れた預金。無利息で、預金者は小切手・手形により、自由に払い戻しを請求できる。
とあります。
小切手というのは、銀行に当座預金をしている人が、支払人である銀行にあてて、一定の金額の支払いを委託する一覧払いの有価証券です。現金に代わる支払い手段として利用されます。
手形というのは、一定の金額の支払いを目的とする有価証券です。為替手形・約束手形などがあります。
多額の現金そのものを商取引などでやり取りするのは、防犯上も危険が多いため、小切手や手形を使う事が多いのです。
小切手と手形を扱うには銀行の厳しい審査を受けて合格しなければならない、という条件があるので、当座預金は、個人で手軽に開設できないようになっています。
法人などが、商取引等のために開設するのが一般的です。
一部個人事業主も持っている場合がありますが、審査が厳しいため、ほとんどの利用者は法人です。
普通預金について
次に、普通預金について解説します。普通預金を辞書で調べてみると、
いつでも自由に預け入れや払い戻しができる預金。
とあります。
あなたが勤め先に提示を求められるのも普通預金口座ではないかと思います。
当座預金と違い、身分証明書と印鑑があれば、誰でも手軽に開設できるのが普通預金です。
一般の個人が所有しているほか、法人が給与支払い等のために所有している場合もあります。
当座預金と普通預金の違い
です。
他にもいくつか相違点があります。
普通預金には利息がつきますが、当座預金には利息は一切つきません。一方、出金手数料が普通預金ではかかりますが、当座預金ではかかりません。
その他にも色々違いがあります。主なものを表にまとめましたので、ご覧ください。
当座預金と普通預金の違い
当座預金 | 普通預金 | |
利用できる人 | 法人・一部の個人事業主 | どなたでも |
口座開設条件 | 厳しい審査に合格する事 | 身分証明書と印鑑の所持 |
口座番号 | 8で始まる番号 | 銀行による |
ATMの利用可否 | 利用できない | 利用できる |
預金利息 | つかない | つく |
入出金の自由度 | 自由ではない | 自由 |
出金限度額の有無 | 無 | 有 |
出金手数料の有無 | 無 | 有 |
銀行破綻時の預金保護 | 預金の全額 | 1000万円まで |
当座預金と普通預金の見分け方
最後に、当座預金と普通預金の見分け方について解説します。
それは、口座番号の違いです。
前の項の「当座預金と普通預金の違い」の表にもあるのですが、普通預金の口座番号は、通常7桁の数字です。
そのほか、預金種別コードというものがあります。これは、銀行の支店番号と口座番号の間にある数字なのですが、この預金種別コードが、銀行の普通預金なら「1」、当座預金なら「2」、郵便の口座の場合は普通預金が「8」、当座預金が「9」になっています。
この2点を覚えておけば、当座預金と普通預金は見分ける事が出来ます。
まとめ
当座預金と口座預金の違いと見分け方について、ご理解いただけたでしょうか?
あなたが当面個人として活動している間は普通預金を利用すればよいのですが、将来法人として会社をおこす場合は当座預金を利用するようになるかと思いますので、この2つの預金の違いについて覚えておいてくださいね。